指輪

私は彼からのメールの数々を書き留めた。
一人の男の恋の苦悩を芸術作品へと昇華するのだ。
ああ、これをどうやって写真に収めたらいい?舌なめずりしそう。
積わらの連作を描いたとき、画家の頭にはすでに明確なイメージがあったはず。

彼からの膨大な恋のメールの数々は、その苦悩は客観的に見れば、かくも美しい。
悪いヤツほどよく眠る。
ここんとこ、彼への罪悪感で眠れなかったのが嘘のよう。
快眠よ、こんにちは。
ところが。
張り切るわたしの脳裡にふと、一筋の想い出がよぎる。
ある夏の夜、彼と夏祭りの神社を歩いた。
縁日の屋台には、おもちゃの指輪が売っていた。
可愛く愛らしいその指輪を、私は彼に買ってもらった。
その時私は右手薬指に、華奢な金の指輪をはめていた。
遥か欧州の地で、自力で手に入れた肌身離さない私の分身。
だからそのおもちゃの指輪は、左手の薬指にはめてみた。
左手薬指って男性には重いよなあ、と思い彼を見遣ると、何かこう奇妙な表情を浮かべている。
そうして奥手な彼が、私の左手を指輪ごと手に取り固く握りしめて、こうつぶやいた。
可愛いね、と。
ひょっとしてあれは誓いの指輪だった?。
そんな一方的な。
でもどこからともなく、母親の声が、呪縛に満ちた優しいあの声が頭に響く。
いい?男の人とはね、結婚する人以外とは、そういうことはしちゃいけないの。
なぜって?それは女ってそういうものだから。
分かってるわね、お願いね、いい子ね。
でもあの指輪はとうに失くしてしまった。
私は宝石であれ何であれ、もらい物はすぐに失くしてしまう。
夏は毎年来るけれど、彼はもうこない。

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